大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 平成4年(ネ)2355号 判決

遺産確認の訴えは、共同相続人間において特定の財産が現に被相続人の遺産に属すること、即ち、共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求める訴えであって、共同相続人間において、当該財産が遺産分割の対象財産であることを既判力をもって確定し、遺産分割手続及びその審判確定後において当該財産の遺産帰属性を争う余地をなくすために認められる訴えである。

ところで、後記認定のとおり被控訴人堤敏子、同堤浩二、同堤治は、亡堤深の共同相続人ではなく、亡深の遺産分割手続に関与することはできないのであるから、控訴人は同被控訴人らに対し、本件土地の共有持分権の確認を求め得る他に、遺産分割の前提問題として本件土地の遺産帰属性の確認を求める法律上の利益を有しないことは明らかである。

よって、控訴人の被控訴人堤敏子、同堤浩二、同堤治に対する本件土地が亡堤深の遺産であることの確認を求める訴えは不適法であるから却下すべきである。

(時岡 大谷 滝澤)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!